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01-有島武郎Arishima
有島武郎 やちだもの木々 油彩・板 1914年 有島は北海道の美術の黎明期にも大きな足跡を残した。有島は学生達と美術グルーブ「黒百合会」を結成し、みずからも絵をかいていたのである。当時日本には、本格的な印象派やそれ以降のヨーロッパの美術が若い画家たちによって紹介され、文芸誌がそれを積極的に推し進めていた。なかば趣味的で絵をかいていたとはいえ、有島の印象派に対する理解が深かったことはこの作品を見でも明らかだ。絵の裏書きたは「札幌市15条西4丁目辺リヨリやだちもノ木立ヲ入レ西方手稲山ヲ望ミシ景」とある。したがって今の北大医学部付属病院のあたりから描いたものだが、光を意識した細かな筆遣いに印象派の特色がよく 出ていよう。北大構内には今もやだちもが残り、「黒百合会」も健在だ。また、北大に行けば、当時の美の開拓者たちをはぐくんだおおらかな雰囲気に浸ることもできよう。まさに、この絵は若かった北海道美術の清新な息吹を伝えている。 佐藤友哉

02-松山茂助Matsuyama
松山茂助 プラグ市展望 油彩

03-小川信一Ogawa
小川信一 バラ 油彩