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執筆者の写真東京黒百合会

私のモチーフ

改めて「モチーフ」とはと考えさせられ…

西村幸二

  「抽象画は理解するのではなく感じるもの」とよく言われてきた。具象画が、描かれたモチーフの現実感や象徴性、隠喩などからテーマを読み解き、表現様式から作者のニュアンスを味わうのに対し、抽象画はそうした前提を一切廃して、ただ素直に、感覚的に捉えればいいというわけだ。

 しかし、本書が示す脳科学の観点では、人間の本能的な対象把握はむしろ具象の方で、抽象表現は個々の経験や記憶を総動員して想像力を刺激し、複雑で高度な知的世界へ導く。

 つまり抽象こそ考える、いや考えさせられる美術表現なのだ。<以下略>

 ~なぜ脳はアートがわかるのか

現代美術史から学ぶ脳科学入門 エリック・R・カルデン著 高橋洋訳(青土社)

「抽象表現の正当性を立証」評・藤田一人(美術ジャーナリスト)産経新聞2019年9月16日


東京黒百合展「偏在眼下無人」2004年


モチーフ(英語表記)motif; motive ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

芸術用語。 ――芸術作品を構成するうえでの基本的な単位ないし作因をさす。

主題 subject,テーマとあまり区別なく用いられることもあるが,主題が作品全体を貫き,

統一する多かれ少なかれ文学的,物語的性格をもち,またテーマがこうした主題をどのよ

うに扱い,表現するかという作者の態度,方法とかかわり合っているのに対し,モチーフ

は作品を形成する個々の単位をさすことが多い。

たとえば「ビーナスの誕生」は一つの主題であり,この愛の女神の感覚的,精神的,あるいは地上的,天上的いずれの性格を強調するかによってその作品のテーマが決り,またこうしたテーマを実現するうえでの具体的な造形要素 (海,貝,泡など)がモチーフとなる。


……と、これらを読んで今回は「壁に少年時代の愛犬」であったが、どうも「絵柄」としてしっくりこない。

あと10日間余、別な「モチーフ」を貼りつけるか否か思案投首。




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