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歌麿「雪月花」三部作と日本の文化財の海外流出 長谷川 脩 昨年(2025年)11月、岡田美術館(神奈川県箱根町・2013年開館)に収蔵の江戸期の浮世絵師・喜多川歌麿(?~1806)の肉筆画「深川の雪」が香港で開催のオークションにかけられ約5500万香港ドル(約11億円、手数料込み)で落札された、と新聞に載った。歌麿作品の落札額の最高額だという。同館の資金繰りが悪化し売却となったらしい。 「深川の雪」は歌麿が栃木の豪商善野伊兵衛の依頼で描いた作品で、その他に「品川の月」「吉原の花」と合わせて「雪月花」三部作と言われている。「深川の雪」が同館の所有になった時(2014年)、米国にある他の作品と共に三部作揃った展覧会が計画された。だが、外部貸出禁止の「品川の月」だけは原寸大の高精細複製画が用意され、併せて3作品が揃うことになった。その滅多にない機会に箱根まで観に行った。それぞれ大きさが異なる3作品が壁一面に飾られ、その迫力には圧倒された。 「深川の雪」198.9×341.1cm、制作1802~06年頃 江戸深川の料理茶屋の2階座敷で辰巳芸者や支

東京黒百合会
4月5日読了時間: 7分


寄稿 展覧会を訪ねて
小石浩治 第48回日本きりえ美術展(’25/11/19~24) 都美術館に細井夫人・章子さんが2点出品されていた。以前、細井夫妻による「二人展」で拝見した「阿修羅の杜」(阿修羅が森の中央に立つ図)に棲む眷属(四天王に従う鬼神たち)に、森の一番鳥が夜明けを告げる・・そんな感じのする作品に仕上がった。樹の小枝が朝焼けの背景に映える。 「森の夜明け」 細井章子 もう一つは今回で“きりえ協会賞”受賞の作品。殆ど黒色の画面に、わずかに青、赤のアクセントをつけて、「駒屋さん」の店の中を描いたもの。中央の暖簾下で、何か整理している女将さん、後ろの棚、左横の棚に並ぶ様々な品。天井から吊り下げた鉄瓶等、古道具屋さんの店内風景。“神は細部に宿る”という格言がある。わずか1~2ミリの黒い線を切り取る作業は、集中力、忍耐力を要求される。上記お二人の背には神が宿っている。 「飛騨古河駒屋さん」 坂部 信子 ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢(ゴッホ:1853~1890) (都美術館 ’25/9/12~12/21) 左記のきりえ展と並び、ゴッホ展が開催

東京黒百合会
4月5日読了時間: 2分


風景との対話
川は私のモチーフ 清水 全生(工学部土木45) 東京黒百合会に所属し絵を描き始めて10年程経った。主に、風景画を描いているが、最近、絵の中に川を入れることが多くなった。 近景の川の様子や周辺の木々、土提、橋、民家、遠くの山々等を好んで選択している。...

東京黒百合会
2025年1月5日読了時間: 2分


寄稿
―― 有島武郎旧邸 (“札幌芸術の森”に移築・昭和61年)を訪ねて ―― この間、札幌に行って来ました。涼を期待したのですが、とても暑い札幌でした。 思いがけずに札幌芸術の森の中に移築した有島武郎旧邸に行って来ました。 パンフレットと写真を添付しましたが黒百合会との関係が1...

東京黒百合会
2023年8月31日読了時間: 1分


寄稿
風景との対話(2023/08) 長谷川 脩(昭42工・電子) 入学から学部が決まるまでの教養時代、当時まだ地下鉄は通っておらず北24条行き市電の北18条で下車し教養校舎へ歩いた。その道の右側に第二農場があった。廃材を利用した牧柵で仕切られていて、奥に赤い屋根のモデルバーン...

東京黒百合会
2023年8月31日読了時間: 3分


寄稿
「無言館を訪ねて」 長谷部 司 「戦没画学生慰霊美術館」通称「無言館」は、作家水上勉の子息で詩人の窪山誠一郎、最近亡くなった画家の野見山暁治や戦没画学生の遺族の方々の強い熱意と尽力によって1997年に開館した。初代館長を務めた窪山誠一郎が開館の辞として発表したのが次に掲げる...

東京黒百合会
2023年7月31日読了時間: 2分


寄稿
風景との対話 (北大東京同窓会報・「フロンテイァ」No62 023/2 より) ☆☆☆☆ 3年ぶりの東京黒百合展 ☆☆☆☆ 木綿弘子 一昨年度はコロナ禍で中止になっていた東京黒百合展が、昨年3年ぶりに開催されました。...

東京黒百合会
2023年4月1日読了時間: 2分


戦争はまたも起こってしまった
2022/3月 小石浩治 ▽3/1日 ~「駅」という言葉は、どこかもの悲しい。これまで、どれほどの人々の出会いや離別の場になったのか。故郷の駅から戦地に出征する親族を見送った。 でもそれが今生の別れになってしまった。セピア色の辛い記憶を持つ戦中世代の方も おられるか...

東京黒百合会
2022年3月31日読了時間: 3分


近代日本洋画の名作選展
奥村土牛展 ―「山崎種二が愛した日本画の巨匠・第2弾―」 2021・11月13日~2022・1月23日山種美術館 小石浩治 「絵は人柄である」と言って山種美術館創立者・山崎種二は、奥村土牛の才能を見出して 画業初期から支援、約半世紀にわたり親交を重ね、奥村の作品、...

東京黒百合会
2022年3月1日読了時間: 3分


井上寛子展 103歳の挑戦
長谷川 脩 (2021.04.23) 我が家に半切大の用紙に百合を描いた絵がある。木製額の裏側に「1971.7.3 寛子」のサインがあり、約50年前、我々の結婚の時、家内の友人のお母さん井上寛子さんが贈ってくださったものだ。...

東京黒百合会
2021年4月30日読了時間: 4分


“日本の自然を描く”展:講評
・一色通三作「紀元杉」について ・ ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------...

東京黒百合会
2020年12月1日読了時間: 2分


芸大コレクション展2020
記 小石浩治 東京美術学校、東京芸術大学の130年以上の歴史を、その時々に収集された資料と共に辿る‥と言う展覧会が、9/26~10/25日に東京芸大美術館で開催された。 芸大所蔵の歴史的な資料を定期的に公開する「芸大コレクション展」。受付で手にしたパンフレットは、主要な作品...

東京黒百合会
2020年11月1日読了時間: 5分


有島武郎終焉地碑
(2020.8.31) 長谷川 脩 今年8月、軽井沢を訪れる機会があり、三笠という地に上記碑があると教えられて行ってみた。カラマツ並木沿いの標識には「有島武郎終焉地碑」の下に「チルダ友情の碑」と小さく書かれていた。その横を折れ少し行くと車は進めなくなり、歩いて勾配の道を上っ...

東京黒百合会
2020年11月1日読了時間: 4分


蝉の生涯 小石浩治
空蝉(うつせみ)とは、蝉の抜け殻のこと。蝉の卵は樹の幹や枝に産み付けられ、そこで孵化した幼虫は地中にもぐり、樹の根の汁を吸って成長する。その地中生活は数年から十数年に及ぶものもあると言う。充分に成長した幼虫は、夏になると地上に這い出てきて、樹の幹や枝に六肢をしっかり固定して...

東京黒百合会
2020年9月1日読了時間: 2分


イタリア美術巡礼
―かたつむり旅日記(10)― 長谷部 司 四月二十日(水)フィレンツェ 今日は今回のイタリア滞在最後の日である。 まず十時に予約をとっておいたウフィッツィ美術館に向かう。花の大聖堂の脇を通るが巨大すぎて見上げても壁しか見えない。馬鹿大きくて今回も中を覗く気にならない。...

東京黒百合会
2020年9月1日読了時間: 5分


イタリア美術巡礼
―かたつむり旅日記(8)― 長谷部 司 四月十七日(日)アッシジ/シエナ アッシジからシエナまで行くバスが一日に一本だけあることを知ったのでそれでいくことにする。しかしバスの停留所は四キロほど離れたところだという。ホテルでは歩くのは無理だといい、バス会社では歩いて行けると反...

東京黒百合会
2020年8月1日読了時間: 7分


イタリア美術巡礼
―かたつむり旅日記(7)― 長谷部 司 四月十五日(金)アッシジ いよいよ快速急行でアッシジに向かう。アッシジの聖フランチェスコ教会にあるジオットの一連のフレスコ画を見るのが最大の目的だが、それ以上にかねがね自分の中で育まれていた特別な思いをアッシジという場所に対して抱いて...

東京黒百合会
2020年7月1日読了時間: 8分


寄稿
文楽・鳴響安宅新関(なりひびくあたかのしんせき)・勧進帳の段 ―人形浄瑠璃文楽 ・国立劇場 令和2年2月公演― 2/8~2/24 小石浩治 Ⅰ. すじがき----- 兄・頼朝から疎まれ都を逃れた義経は、弁慶たち数人の家来と共に藤原秀衡を頼って奥州に向かう。...

東京黒百合会
2020年7月1日読了時間: 5分


イタリア美術巡礼
|- かたつむり旅日記(6) - 長谷部 司 四月十四日 (木)サンセポルクロ 今日はピエロの生地であり終焉の地でもあるサンセポルクロへ向かう。バスは春のゆるやかな丘陵地帯を縫って北へ進む。ここの市立美術館にある「キリスト復活」を見るためである。 「復活のキリスト」部分...

東京黒百合会
2020年6月1日読了時間: 2分


イタリア美術巡礼
|- かたつむり旅日記(5) - 長谷部 司 4月13日アレッツォ アレッツォにはボローニャ経由の電車で昼過ぎに着く。 聖フランチェスコ聖堂に四時の予約を確認してから出かける。目当てはピエロ・デッラ・フランチェスカの代表作とされる聖十字架伝説の壁画である。このルネッサンス後...

東京黒百合会
2020年6月1日読了時間: 2分
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