top of page
執筆者の写真東京黒百合会

私のモチーフ…写生会

江澤 昌江


 風景を描く楽しみはこの会に入ってから覚えました。大先輩たちのスケッチの上手さに感心したり「それじゃ芝居のカキワリだな」と言われて目が覚める発見をしたり。

 5月16日・17日と谷川岳の写生会に参加しました。指導者も無く上手下手も関係なく、また足が弱っちゃってとか久しぶりの新幹線で戸惑うとか悲喜こもごも有りましたが、皆熱心に描き、夜には健啖家ぶりを見せ(つけられ)ました。合評会では表現方法やスケッチポイントについて活発にかつ和やかに話がはずみました。それぞれが明日こそは!とワクワクしているのでした。

 ゆく日は快晴で谷川岳は上機嫌な姿、川の水は透明に光りまた静かに緑を映し、薫風にウグイス鳴いて、たくさんの温泉饅頭屋はどれも素晴らしく美味しかったです。

絵を描く面白さはもちろんのこと、幹事さんを筆頭に参加者皆の親切さや優しい気持ちが伝わって温泉の湯以上に温かく、この会に所属していることをしみじみと幸せに感じたことでした。

 子供の頃 絵の先生に「目の前の景色を描くんじゃなくて、感動を描くのが絵だ」と教わったのですが、11歳の自分にはさっぱりわからなく…いまだに全然わかっていません。とりあえず写生の時の「きれいだなぁ」とか「これは!」と発見したワクワクを絵を描き終わる時まで憶えておこうと心掛けています。

 絵は一人で描けるけど、写生会には楽しみを何倍にも共有する喜びがあります。秋の展覧会にはたくさんの谷川岳の絵が出ているといいなぁ。そしてまたみんなで楽しみを反芻して味わいたいです。

下の作品はどちらもこの会の写生会がもとになっています。いずれもF20号パステルです。


       「三浦半島 油壷ヨットマリーナ」


       「忍野八海」

閲覧数:15回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comentarios


bottom of page