--墨のなかの彩り--
時:7/11(月)~23(日)
所:NHKふれあいホールギャラリー
墨絵の会員12名81点がNHKギャラリーを埋めた。笠木さんはF10号級3点、小品3点を出品。墨絵と言えば、長谷川等伯の「松林図屏風」のように「墨線」だけでなく墨を「面的」に使用して“ぼかし”で濃淡・明暗を表わすものと思っていたが、昨今は赤・青色等がついてきた。笠木さんは墨一色の「抽象」の世界を守っている。作品「泣く女」は題名の持つ「湿感」とは反対にクリスタルガラスのような透明感、爽快感が伝わってくる。笠木さんの「抽象」の世界を実感したのは、「玉泉作品集」に収録されている「6月の風」と合わせ見たからかもしれない。空想だけでなく、自分の五感で得たものを 構図に取り込めるのは笠木さんの特技である。蛇足ながらNHKギャラリーは、少し狭い感じがした。
「泣く女」
「6月の風」