(銀座アートホール 2/26~3/04)
皆様(36名中16名が当会会員)のご協力により第四回エルム水彩展を無事に終えることができた。お客様も130名余を超えた。銀座アートホールのご支援があったからこそと感謝している。
[展覧会余話]
1)水彩画額縁は作品保護のためマット付ガラス付なのだが、HP用に撮影する時は、ガラスを外すようにしている。照明の加減で撮影の影や物がガラスに映ることがあるからだ。今回、田中信子作「テイ―タイム」はガラスがなく原画のまま壁面に飾られた。ところが少し間隔をあけて会場の椅子に座って眺めると、テーブルクロスに描かれた模様が、うまい具合にヒダとなって浮き出て見えるではないか。ガラスを入れたらテーブルクロスを圧して画面全体が平板で固くなると思う。ガラス無しが、巧まずして日常の“お茶の時”を優しく温かい「タイム」に演出した・・と考えたい。
2)長谷川脩作「旧小熊邸」は、現在、藻岩山麓にある札幌市の景観重要建造物になっている。 この度閉館となり、所有する札幌振興公社は施設の運営事業者を募集しているが、3/10現在、未だ決まっていない。旧小熊邸は昭和2年に完成、北大の小熊捍教授(85歳歿)の私邸として建てられ、昨年11月まで喫茶店として利用されていた。小熊捍(国立遺伝研究所創設・初代所長)は北大「黒百合会」の名付け親である。
3)私の出品作について (前田直寛)
私の絵画のテーマは、始めは「風景」でした。 暫く経って風景では私の表現したい事がうまく伝えられない事が分かり、生物(魚、鳥等)を描き始めて今は人物を描き始めています。 今回出展した2点は、人物画の中から選んで出展しました。 1作目のタイトルは「少女」です。海外の女優がモデルですが、少女の持っている“想い”を表現したいと思い描きました。少女の未来への夢や希望を心に抱きながら、一方では未来への漠然とした不安を、色で表現できないかと考えて試みてみました。淡い赤や黄色は夢や希望を、淡い青は不安を表現してみました。
2作目のタイトルは「振り向けば・・・」は、 過去の思い出を振り返る女性の心情を表現したいと思い描いています。淡いブルーやピンクで、忘れかけていた楽しかった事、嬉しかったこと等をイメージしています。