(1)エルム水彩展ご協力に感謝 小石浩治 出展者の半分がクロユリ会員であった。中でも大谷さん(99歳)、江木さん(92歳)の作品の前に立つお客様に、お二人の年齢をそっと教えると、一様に驚きの声を発し改めて作品に見入っていた。 大正―昭和―平成―令和と4代にわたり水彩一筋のお二人は、今も病を堪え、対象をしっかり見つめ、全神経を集中して作品を仕上げる。 水彩展、クロユリ展の絵画の「趣味」の域を超えて、人生の範を示してくれた。
◯大谷敏久さんの作品;「桜が咲く頃」
焚火の効果絶大な「桜」である。何年か前に、むやみに焚火をしてはいけないという法律ができた。これはその法律が施行される前の日本の農村風景を語る歴史的作品と言える。 会場入口を明るくし水彩展を輝かせてくれた。
○江木 博さんの作品:「ポピー」
昨年はクロユリ会展に水彩大判のF50で「紫陽花」を描いている。ポピーの別名は虞美人草。中国の伝説・項羽と劉邦の戦い。項羽の愛人/虞が葬られた墓に、翌夏、赤い花が咲いたという。今般サイズは小さいが、ポピーの茎一本一本丁寧に水彩絵の具で描き分けた。お客様も「とても色合いが良い」と評されていた。
(2)現在の北大の構内の様子 一色通三
昨年の9月、建築工学科昭和41年卒業の同期会があったので札幌に行って来ました。 大学構内にあった古い建物は、ほとんど解体され、新しい研究所や、研究センターに変っています。昔の理学部棟は総合博物館となり、全学的な資料の展示施設となり、見学者が自由に見学や閲覧が出来る施設になっていました。 ノーベル化学賞を受賞した、鈴木章名誉教授の資料や業績もここに展示されています。 有名な恵迪寮も解体され、遥か西の方に移転され、近代的な寮に変っていました。 北18条通りで分断されていた、第二農場や獣医学部、低温科学研究施設などは、北18条通りを地下化することにより、北大の一体となった施設として運営されていました。北大構内を10分から15分間隔で循環バスが運行しています。 下図;一色通三作「北大第2農場」水彩
補足;第二農場は明治9年、札幌農学校の開校とほぼ同時に開設された。(第一農場はポプラ並木から西側)。初代教頭クラークの指導のもと近代的な大規模様式有畜農業を日本に導入するための拠点となった。北海道の風土に合った酪農農場。1階が家畜舎、2階が干し草置き場。屋根を支える柱がないのが特徴(風船構造と呼ばれる)。昭和44年1969・国の重要文化財に指定。(北大HPから)。
上図・穀物庫(コーンバーン)1877年建