ドキュメンタリー映画の概要
「新渡戸の夢」――現代に生きる新渡戸稲造の教育の魂――
プロデユーサー:並木秀夫 監督:野沢和之 制作:株式会社T&K社
タイトル: 新渡戸の夢~現代に生きる新渡戸稲造の教育魂~(仮題)
テーマ: 新渡戸の教育者としての生き方を顕彰し、現代に受け継いでいる人々を紹介し 日本人の大切な精神的財産を取り戻すきっかけになることをテーマとする。
試写会・劇場公開: 2023年10月~12月・2024年
新渡戸のプロフィル:(1862・盛岡で生まれる~1933・外地で死去・72歳)
「武士道」(1900年英文BUSHIDO初版)の著者、5000円札の肖像(1987~2007)
札幌農学校教授、京都帝大教授、東京女子大初代学長、
国際連盟事務次長に就任(58歳)、知的協力委員会(ユネスコの前身)を創設。
遠友夜学校
〇1894年(明治27)新渡戸とメアリー(日本名・満里子)夫妻は遠友夜学校を設立した。
北海道最初の社会事業。
〇 様々な事情で学校に行けない子供たちのために、私費を投じて500坪の土地と古い
2階建ての家を買い取り校舎にした。授業料は取らず、教師も無料奉仕した。
〇 新渡戸は、「見も知らない者たちが、ここで出会って友達になり、共に手を携えて
勉強する---それがこの学校だ。」と言っている。
〇 新渡戸の教育精神は人間形成。生徒たちに疑問を持たせて考える力を身につけさせること。
他人への思いやりを持った人間を育てることが大きな目標だった。
新渡戸が亡くなってからも継続され、1944年(昭和19)迄50年間続いた。
※ 夜学校閉校から46年、1990年に、工藤慶一さんが新渡戸夫妻の遺志を継ぎ、
「札幌遠友塾自主夜間中学」を設立した。(工藤慶一さん=北大中退、会社勤務の傍ら、
自主夜間中学・札幌遠友塾を発足させた。これまでに500人以上が学ぶ)
● 遠友夜学校を最後に訪問した時に語った新渡戸の言葉(1931年・新渡戸69歳)
『世の中は美しい。自分一個のためだけ考えたのでは世の中は存在しない。
人のためを思えばこそ楽しい。だからこれらの多くの世話をして下さる人々のことを考え、
親たちのことを考え、即ち遠友の意味を考え、若いうちにでも自分のできることで
人のためになることなら何でもする。そして学校を出てからどうすれば世のため
人のためになるかを考え、勉強してください。ただ本を読み、算術をすることだけが
学校での仕事と思わず、人格を養い、明るい気分で、世のため人のためになるように
心掛けることも大切な教育なのです。』
上記、5月の東京黒百合会小品展開催時、映画:「新渡戸の夢」のプロデユーサー:並木秀夫様と監督:野沢和之様がお立ち寄り下さいました。
その際、映画の概要を書いたパンフレット(供覧用)を置いて行かれましたので、
本会報に抜粋して掲載いたします。
(なお勝手ながらパンフの内容につき一部補足、一部カットさせて頂きました。)
会報編集:小石浩治
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