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展覧会訪ねて

執筆者の写真: 東京黒百合会東京黒百合会

心のふるさと展 第24回 (時:9/19~25於GAH)   (小石記)


“心に留まる風景の中でのふる里”をテーマに展覧会が開催された。今年で24回になる。

24年前、1989年(平成10年)冬季オリンピック・長野が開催された年に、GAH/吉光寺さんがふるさと展を立ち上げて、今日まで続けてきたと言う。


      江沢さん「蜘蛛の糸」


 笠原さん「里山」


      笠原夫人「巡礼の町・コンク」(仏)。


 今回展の江沢さんの作品は、いつもの葉書大から久々に大きな画面F8号大になった。

芥川龍之介「蜘蛛の糸」をモチーフに 蓮の花を中心に、小説の言葉がちりばめられている。額縁には(おしまいまで助けてあげればいいのに)と連綿と書き連ねてあった。


 もう一つ、今回展で目を留めたのは、昨年もエルム水彩展で協力頂いた山崎幸二氏が今回展にも出品されていたことだ。


      「銀座の赤いレストラン」

 山崎氏は4月の水彩連盟展で作品「カオスⅡ」で<会員推挙>を得た方である。(会報5月号)図に描かれた場所は、GAHの吉光寺さんによれば、銀座4丁目の目抜き通り一本裏通りにある建物で、写真の絶好のポイントだそうだ。

「カオスⅡ」の作者とは思えない絵柄だ。カオス(混沌)の反対コスモス(秩序)を街の一隅に見つけ、制作の糧とするためであろうか。

話題を提供してくれるふるさと展だった。 


     (カオスⅡ) 山崎作

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