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  • 執筆者の写真東京黒百合会

展覧会訪ねて

◇ 2024.02.24 Sat.

――――笠木玉泉展―――――

                                  長谷川 脩 

 第10回水彩展初日、牧野さんと小石さんから誘われて同行した。

2月23日はあいにく雨で寒い日だった。会場は麻布台にある東京アメリカンクラブという初めての場所で、事前に日時の予約が必要、作者と一緒でなければ入場不可という条件には戸惑った。だが、訪問してこのクラブの内容が理解できた。

米国と日本を中心に52ヶ国、約5,000名のメンバーと約12,000名の家族会員が所属し、1928年設立の一般社団法人ということだった。その中にあるギャラリーなので主に会員向けに展覧している。

 笠木さんは勿論ここの会員ではないが、青山のギャラリーで個展を開いた際、訪れたここの会員からオファーがあって今回の出展が実現した由。ようやく納得がいった。期間は約1ヶ月の個展が実現した。

 会場はそれ程広くはないが、作者の作品を見てもらうためには十分のスペースだった。作品数は18点大きいものが多く、笠木さんのこれまでの作品系列に沿った大作が並んでいた。展示作品が1点だけだと、どう描いたのかだけが気になるが、これだけ並んで展示されていると、どのような作風なのか、どのような方向へ進もうとしているのかがはっきり分かる。

 作者紹介のポスターの中で、すべて自然由来の材料を使用していること、それを清澄な水で描き出していることを表現していた。自然と共にあることが強力な主張になっていた。個々の作品が訴えかけてくるものは、作者の心に沸々と湧いてくる想念なのか、という理解しか出来なかったが、どれも素晴らしかった。

会場で頂いたパンフレットには、受賞歴、国内外での出展歴がたくさん記載されていた。幅広い活躍は、今後もどんどん増えるのではないだろうか。東京黒百合会の会員の一人がこのように活躍の

 領域を拡げているのは、同じ会員として誇らしい気持ちでいっぱいになる。

 これからも東京黒百合会への出展はもとより、更に幅広い方面への活躍を期待してやまない。

 気になるのは、笠木さんが何回か杖をついて歩いている姿を拝見していることだ。

今後は体調管理により一層注意を向けられ、作品の制作に当たっていただきたい。



  「円相」 左右の画幅は「陰陽」禅における書画の一つ円形を一筆で描いたもの、

  円は欠けることのない無限を表したり、全てが初まり終わりでもある、悟りや

  心理、宇宙全体を表現するという。

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